第 193 回

急に資金が必要になった時に!ビジネスローンの上手な使い方

原 絢子

急に資金が必要になった時に!ビジネスローンの上手な使い方

様々な要因で急に追加で資金が必要になった時に、資金調達先の1つとして「ビジネスローン」があります。
ただし、他の資金調達方法と比べて金利が高いため、利用の際には注意が必要です。

資金不足の原因は?

大企業であれば、株式や社債の発行で資金調達が可能ですが、中小企業や個人事業主の場合は難しいことが多いでしょう。

そのため、中小企業や個人事業主の方は、主に借入による資金調達方法を探ることになりますが、資金不足の原因を考慮せずに借入を繰り返すと、資金繰りが悪化する可能性があります。

設備投資のための借入であれば、将来的に業務の効率化や売上の拡大によって利益の増加が期待できます。
一方で、運転資金のための借入は、現状維持が目的のため、借入額はできる限り少なく、短期間で解消することが望ましいでしょう。

ビジネスローンの特徴

日本政策金融公庫や銀行の融資と比較すると、ビジネスローンは融資までの時間が短く、金利が高いのが一般的です。
個人が利用するローンで考えると、銀行のカードローンや消費者金融のようなイメージです。
銀行のカードローンや消費者金融を、住宅や車の購入資金に充てることはあまりないと思います。一般に、住宅ローンや自動車ローンなどの目的別ローンと比べてカードローンは金利が高いため、返済期間が長い場合や借入額が大きい対象には向いていないからです。

同じように、ビジネスローンも、運転資金が一時的に不足した場合など、短期の資金繰りに利用するのが妥当と言えます。

メインとなる利用方法

通常、商品を生産する場合は、最初に原材料のコストや人件費が発生しますので、大口の注文が入った時などは、先に必要な費用が増えることになります。
そうした場合において、売上金が入金されるまでに、運転資金が不足する可能性があります。

見込まれる売上金が入金されるまでの間なら、短期の資金繰りとしてビジネスローンを利用することができるでしょう。

また、金融機関から低金利の融資が決まっている場合など、融資までのつなぎ資金としてもビジネスローンは有効と考えられます。

補助的な利用方法

ビジネスローンの審査では決算情報が重要な要素となるので、十分な利益が出ている時に申し込みをし、いざという時のために借入枠を確保しておくという方法もあります。

年会費やローンカード発行手数料などが不要な商品を選択すれば、いざ資金繰りが悪化した時でも、審査を待たずに借入を行うことができます。

また、一般的にビジネスローンの資金使途は「事業性資金」に限定されていますが、なかには、資金使途が限定されておらず、プライベートの資金にも利用可能としているものもあります。その場合、生活費などに利用することも可能です。

資金の使途は商品によって異なりますので、必ず利用規約を確認するようにしてください。

適切な利用を

ビジネスローンは審査までの時間がかからないため、すぐに資金が必要な時の資金調達先としては有効です。しかし、金利が高いため、長期の借入には向いていません。

資金調達の目的に合わせて、ビジネスローンを賢く利用しましょう。

執筆日2023年4月19日
監修日2023年4月20日

執筆者 原 絢子 (はら・あやこ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

自分で保険の見直しを行ったのをきっかけに、お金の知識を身につけることの大切さを実感し、ファイナンシャルプランナーとして活動を始める。
モットーは「自分のお金を他人任せにしない」。ひとりでも多くの人がお金を味方につけて、自分の思い描く人生を歩んでほしいと、マネーリテラシーの重要性を精力的に発信している。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

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