第 101 回
カードローンを比較する時のチェックポイント 借入目的に合う商品を見つけよう
カードローンの利用を検討する時は何を参考にしたら良いのでしょうか?
「大手だから」「CMでよく見るから」などさまざまな理由があると思われますが、自分の目的に合う商品を選択することが重要です。
まず危険な業者を避ける
カードローンの特徴として「無担保」「保証人不要」が多いことが挙げられます。
だからといって安易な誘い文句を標榜したり、過剰な貸付を勧めてくる業者には注意が必要です。
例えば「審査不要」と謳っている業者は非合法営業と判断できます。また「他社で複数の借入があってもOK」など、総量規制を超える貸付額を融資しようとする業者も同様です。
「ウチは登録業者ですよ」と言っていても詐称している可能性があるので、貸金業者として登録されているか金融庁の検索サービスで確認しましょう。
比較する項目
カードローンを比較する時に、インターネットで検索すると多くの比較サイトが表示されます。比較対象となっているのは主に以下の項目です。
実質年利
「◯◯〜△△%」と書いてあると「◯◯(低い数字)」に目が行きますが、ここで見るべきなのは「△△(上限金利)」です。
初めての借入や10万円程度の小額であれば、上限金利が適用されることが多いです。
最高借入限度額
「お得意様」を優遇するのは金融機関でも同様です。そのため、上限額で融資が可能なのは、利用状況が良好な顧客に限られます。
最初は借入額が希望額に達しなくても返済を続けて、余裕ができたら増資の相談をする方法もあります。
審査と融資までの時間
消費者金融では即日融資を掲げていますが、そのためには必要書類の準備が必要です。
銀行や信販会社は消費者金融より審査が厳しく時間もかかるようです。信用金庫や労働金庫はさらに条件が多くなることもあります。
その他
まず「有無=あるかないか」で検討する項目として、「無利息期間」「無人契約機」「自社ATM」「提携コンビニATM」「返済手数料」などがあります。
他には「返済方法」「返済手段」「月々の最低返済額」などが挙げられます。
審査の通りやすさ
一般的に「銀行 > 信販系 > 消費者金融」の順で審査が厳しいと言われています。では消費者金融が最後の砦なのかというと、消費者金融にも大手と中小があり、後者の方が柔軟に対応してくれることが多いようです。
また給与振込先で使用している銀行や、クレジットを頻繁に利用している信販会社であれば、審査に有利な可能性があります。
チェックする項目が多すぎる!
迷ってしまい判断できないという人は、「いつまでに必要か」「いくら必要か」「返済が可能か」の3点に優先順位をつけてみましょう。その上で、それぞれの条件に絞って検討することをお勧めします。
それでも優先順位が決まらなければ、「いつまでに必要か」をまず考えるのがいいかもしれません。なぜなら融資額と審査の可否(=返済能力の有無)は金融機関次第ですが、必要な期限は自分で決めることができるからです。
この選択が万人に絶対良いということはない
「どうしたら健康になりますか?」という質問は、人によって条件が多くて回答が難しいと思います。同様に「どこで借りるのが一番オススメですか?」という質問も同じです。
カードローンを比較検討するために、この記事が一助となれば幸いです。
執筆日2023年4月19日
監修日2023年5月12日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。