第 198 回
銀行カードローンの保証会社とは?保証会社を知ることで得られるメリットとは
カードローンは個人に対して基本的に「無担保」、「保証人不要」というのが特徴です。貸付において個人に対しては「無保証」であっても、銀行カードローンを扱っている銀行本体は「保証会社」を設けております。。
それでは、保証会社とは「誰のためのものなのか?」、「どのような企業なのか?」、「どんな役割があるのか?」でしょうか?を説明していきます。
定義と種類
保証会社の役割の1つは、銀行カードローンの審査を行うことです。もう1つは、カードローン利用者の返済が滞った場合、代わりに銀行へ立て替え処理を行います。
保証会社は消費者金融や信販会社が務めていることが多いですが、中には保証業務を専門に行なっている会社もあります。
審査
銀行カードローンを申し込むと、保証会社が審査を行い、それから銀行が審査を行います。
銀行の貸付業務は、通常であれば個人に対して担保と連帯保証人を必要とします。しかしカードローンは無担保無保証のため、銀行にとっては審査するためのノウハウが不足しています。そのため、銀行は無担保無保証の審査に特化した保証会社に審査を委託しています。
代位弁済
融資を行なった側が、相手に対して返済を求める権利を「債権」と呼びます。カードローンの利用者が返済の滞納を行なってしまうと、銀行の債権が貸し倒れになる可能性があります。
それに備えて銀行は保証会社に保証料を支払うことで、貸付を行った個人が返済が滞った際に、その個人に代わって、保証会社より返済をしてもらいます。簡単に言うと保証会社が個人の借金の肩代わりをしてくれるということです。これを「代位弁済」と呼びます。
もちろん、この時に個人の債務が消えることはなく、債権者が銀行から保証会社に移るだけになりますので、返済を行う際は保証会社にする必要があります。
代位弁済が行われた後は、銀行ではなく保証会社から返済の連絡が来ることになります。この時点で信用情報機関には金融事故として記録されます。
利用者から考えること
銀行カードローンの保証会社がどの会社なのかは、申し込む前に調べることができます。銀行カードローンの申し込み条件に「◯△保証会社の保証が受けられること」と記載されていることが多いです。申し込み条件に記載がなければ、注意事項や商品概要に記載されていることが多いでしょう。
銀行カードローンの申し込みをして審査が通らなかった場合、次の申し込み先を検討する際に、同じ保証会社の銀行カードローンを避けることも1つの方法です。なぜなら、次の申し込み先が同じ保証会社であれば、また審査に通らない可能性が高いからです。
保証会社も確認してみましょう
銀行カードローンの審査は保証会社が行なっていることを知っておけば、申込先を選択する時に保証会社を判断する基準の1つとすることもできるでしょう。どの保証会社が審査を行なっているか参考にしてはいかがでしょうか?
執筆日2023年5月8日
監修日2023年5月12日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。