第 117 回
カードローンがさらに便利に!モアタイムシステムの概要とメリットについて解説
2018年10月に、銀行同士の送金に使われる新システムとして、24時間いつでも銀行振込が可能になる「モアタイムシステム」が稼働されました。
今回はこのシステムの特徴、そして導入によってどのようなメリットがあるのかを解説をします。
モアタイムシステムとは?
国内のほぼ全ての民間金融機関は「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」というシステムを利用して、振込など金融機関同士の取引を行っています。
以前は平日8:30~15:30までの「コアタイムシステム」と呼ばれる限定した時間内での取引だったため、営業時間外となった場合は、翌営業日のシステム稼働時間以降まで手続きが完了しませんでした。
この利便性の改善するため、導入されたものが「モアタイムシステム」です。これにより、振込のシステムが24時間365日使用可能になりました。
モアタイムシステム導入で、カードローンがさらに便利に!
「モアタイムシステム」の導入で、銀行カードローンサービスにおいてもメリットが生まれます。
例えば、以前は金曜日の夜に振込融資の申込みをしても、実際にお金が振込まれるのは月曜日の朝でした。しかし、このシステムが稼働したことで、金曜日のうちに振込が可能となったのです。
中でも振込による即日融資では、平日15時までに振込手続きを完了させるため、平日午後の早い時間帯に申込みをする必要がありました。
しかし、平日夜間・休日の振込が可能となったため、即日融資を希望する場合でも、申込みの締切時間を従来より遅い時間にすることが可能となりました。
利用の際の注意点
この「モアタイムシステム」を導入していない金融機関はもあるため、そこには注意が必要です。また、利用・申込み時間帯においても違いがあり、例えシステム導入済みの金融機関でも、カードローン受付の時間帯に関しては変わらないケースもあります。
特に注意したいことは、ローンを扱う事業者側が個別に適用除外していることがあることです。さらに返済については、土日の猶予がなくなり、締切が厳格化する場合もあります。
もっと便利な決済システムに
モアタイムシステムの導入により、さまざまな手続きが円滑に行われています。これから導入する金融機関もさらに増えていくはずです。
モアタイムシステムと似たものに全銀システムというものもありますので、ご興味ある方は合わせてそちらもご覧になるとより知識が深まると思います。
執筆日2023年4月19日
監修日2023年5月12日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。