第 123 回
カードローンの返済が延滞した場合のペナルティは?金融事故に要注意!
カードローンの返済が遅れると、当然ですが催促されることになります。しかし、実際に影響が出るのはその後です。
この記事では、返済が遅れた場合の扱いとその後の影響について解説します。
返済が遅れるとどうなる?
返済日が過ぎると、まず催促の電話がかかってきます。電話連絡の効果がなければ、自宅や勤務先に督促状が届くようになります。さらに、催告書が内容証明郵便で送られてくるようになると、猶予の余地は少ない状況と考えた方が良いでしょう。
どこから延滞扱いか
一般的に返済日の翌日から60日以内の期間で支払いが遅れた場合は、「遅延」「返済遅れ」という状態とされます。一方で「延滞」とは61日もしくは3ヶ月以上、支払いが遅れた状態を指します。
2,3日の返済遅れであれば大きな問題にならない可能性がありますが、「延滞」は明らかにペナルティが発生します。また、連続で返済遅れをした場合も、延滞と同様の扱いとされる場合があります。
延滞のペナルティ
延滞すると発生するペナルティは主に2つ、「延滞損害金」と「ブラックリスト入り」です。
延滞損害金
通常金利とは別に、返済完了予定日の翌日から発生する金利です。一般的に通常金利よりも高い利率が設定されているので、返済を先に伸ばすほど返済額が増えることになります。
次回の返済で解決しようと考えるよりも、可能な限り早く延滞を解消する方が得策です。
中には遅延損害金の規定がないカードローンもあります。一方、延滞損害金の他に事務手数料が発生する金融機関もあります。
ブラックリスト入りとは
信用情報に金融事故が登録された状態を指します。金融事故が登録されると、それ以降は新規の借り入れが極めて困難になります。新規にクレジットカードを作成することも、自動車ローンや住宅ローンの利用できる可能性が低くなるため、注意が必要です。
延滞しないために
返済が遅れそう、もしくは遅れてしまった場合は、まず連絡をして返済の意思があることを表示しましょう。相談すれば、返済計画の見直しや利息だけ返済などの手段で応じてくれる場合があります。
それでも返済が苦しいと感じた場合は、借り換えやおまとめローンの利用を検討することをお勧めします。債務整理の検討を推奨する意見も散見しますが、債務整理は最後の手段と考えるのが賢明でしょう。
延滞は利息は増える以外にもデメリットが生じる
返済が遅れると、その後の生活に影響を及ぼすペナルティが生じることになります。延滞しないように、カードローンの借り入れは必要最低限になるよう心がけましょう。
また、「少しくらいなら返済が遅れても大丈夫」と考えず、期日までに返済を続けて信用情報に傷がつかないようにしましょう。
執筆日2023年4月19日
監修日2023年5月12日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。