第 192 回
ビジネスローンと銀行融資の違いとは?それぞれの特徴とメリットデメリットを解説
個人事業主や中小企業経営者などは、事業資金として融資を受ける機会があるかと思います。
事業融資と一口に言っても、様々な融資があり、それぞれ特徴が異なります。
今回は、ビジネスローンと銀行融資の違いについて理解し、事業の状況に合わせて適切に使い分けられるようにしましょう。
銀行融資の特徴
銀行が提供している事業性融資です。
一般的に、消費者金融などより金利が低いため、高額で長期返済の資金調達に適していると言われています。
メリット
厳しい審査を行い、貸し倒れのリスクの有無を確認した上で融資を行うため、低金利で融資を受けることができるケースが多いです。
また、基本的に融資の上限額は設定されていませんので、高額の融資を受けることが可能です。
デメリット
ビジネスローンと比較すると、審査が厳しい点が挙げられます。
事業融資の必要性や将来性も審査の対象となるため、申し込みの際は提出書類が多く、審査にかかる時間も長い傾向にあります。
また、信用面で不安がある場合は、人的担保・物的担保を求められるケースもあります。
ビジネスローンの特徴
個人事業主や中小企業経営者を対象とした事業性資金専用のローンです。
銀行のほか、消費者金融や信販会社などが提供しています。
融資の流れは銀行融資と変わりませんが、金利や審査など異なる点があります。一般的には、少額かつ短期間の融資に向いている方法と言えます。
メリット
銀行融資と比べて審査基準が低く、無担保・無保証のものが多くあります。
また、個別審査を行う銀行とは異なるシステムを利用しているため、審査のスピードが速いです。そのため、資金が必要なタイミングで融資を受けることができます。
デメリット
銀行融資と比べると金利が高めの設定となっています。
これは審査が甘い分、貸し倒れのリスクが金利に反映されているからです。
また、融資の限度額が設定されているので、設備投資資金の調達など高額の融資を受けることはできません。
利用する場合は、短期間かつ少額の利用で、金利の負担を少なくしましょう。
適切な使い分けを
高額の資金が必要な場合、急を要するつなぎ資金が必要な場合など、事業を行っていると様々な状況が発生しうるものと思います。
どのような状況にも対応できるように、複数の資金調達方法についてメリット・デメリットを理解しておくと安心です。そのうえで、状況に応じて適切な方法を選ぶようにしましょう。。
執筆日2023年4月19日
監修日2023年4月20日
自分で保険の見直しを行ったのをきっかけに、お金の知識を身につけることの大切さを実感し、ファイナンシャルプランナーとして活動を始める。
モットーは「自分のお金を他人任せにしない」。ひとりでも多くの人がお金を味方につけて、自分の思い描く人生を歩んでほしいと、マネーリテラシーの重要性を精力的に発信している。
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。