第 156 回
カードローンのカードを紛失した!すぐ行うべき対処法と事前の紛失防止策
カードローンのカードは持ち運びに便利ですが、紛失するリスクを抱えています。もしカードを紛失したらどのような危険があるのでしょうか?そして、どのように対処すれば良いのでしょうか?
どのような危険があるのか
カードを紛失した場合に注意すべきなのは不正利用です。カードを財布やバッグに入れたまま紛失してしまうと、暗証番号が誕生日や携帯番号を設定していた場合に、免許証などから暗証番号が推測される可能性があります。
また、カードを拾った人が落とした人と面識がある場合、カードローンの利用がバレてしまう可能性があります。どちらかが全く気にしないのであれば問題はありませんが、家族などに知られたくない人は注意が必要です。
どういった対処をすればよいか
まずは紛失に気がついた時点で最寄りの警察署や交番へ、遺失届を提出する手続きを行いましょう。もしかしたら落とし物として届けられているかもしれないからです。
紛失ではなく確実に盗難に遭ったことがわかっている場合は、防犯カメラの映像などの証拠と一緒に盗難届を提出することになるでしょう。
同時に、カードの発行元へ利用停止手続きを行いましょう。利用停止にすれば、不正利用を防止することができます。
それ以降は速やかに再発行の手続きを行うことをお勧めします。再度審査が必要になることは基本的にありませんが、本人確認書類と手数料が必要になることが多いです。
クレジットカードとの違い
クレジットカードの場合は紛失や盗難によって第三者に不正利用された場合、クレジットカード会社と警察へ必要な手続きを取ることで損害が保証されることがあります。これはクレジットカード申し込み時に、自動で保険が付帯しているからです。
一方、カードローンにはそのような保険が付帯していないことがほとんどですので、不正利用による被害が補填されるかどうかは金融機関の会員規約などで確認する必要があります。補填されなければ利用者に返済の義務が発生します。
対策
紛失しない対策の1つは「カードレスの契約」をすることです。スマホアプリを利用したり、インターネットバンキングを利用するなど、利用している金融機関でカードを使わない取引手段を探してみましょう。
その他、紛失した後の不正利用防止のために、暗証番号を簡単に推測されないものに設定することも重要です。
紛失は事後対策だけでなく、事前対策も有効
カードの紛失は誰にでも起こりうることです。紛失をする可能性は高いとは言えませんが、どのような状況でいつなくなるかは分かりません。
対策でも述べた通り、紛失においては事後対策だけではなく、「カードレス契約」などの事前対策も行うことはできますので、失う前に行動してみましょう。
そのうえで、紛失してしまった場合は速やかに発行元会社と警察に必要な手続きを行いましょう。
執筆日2023年5月8日
監修日2023年5月12日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。