第 181 回

カードローンの「ご利用は計画的に」おなじみのフレーズに込められた本当の意味は?

坪谷 亮

カードローンの「ご利用は計画的に」おなじみのフレーズに込められた本当の意味は?

カードローンのCMや広告でよく聞く「計画的なご利用を」「ご利用は計画的に」というフレーズ。
このフレーズには、どのような意味が込められているのでしょうか?

今回は、カードローンの「計画的なご利用を」というフレーズに焦点を当てて解説していきます。

カードローンにおける「計画的」の意味とは?

「計画的」とは、「あらかじめ計画を立てて物事を実施する」という意味があります。

カードローンの利用が必要となったとき、「どのくらいの金額が必要なのか?」「どのくらいの期間で返済できるのか?」あらかじめ計画を立てることが重要なのは言うまでもありません。

カードローンの「計画的な利用」とは、本来の目的のみに利用すること、つまり本当に必要な金額だけを借入し、それ以外は一切借入しないという意味になります。

しかし、カード1枚で手軽にATMから引き出せてしまう便利さから本来の借入目的を忘れてしまい、必要以上に引き出してしまう「無計画な利用」をする方も少なくありません。

利用可能枠の過信に気をつけよう

カードローンの審査によっては、本来自分に必要な金額以上の利用可能枠が与えられる場合があります。

利用可能枠が残ってしまった結果、カードローンの手軽さも重なり、つい必要のない借入を行ってしまう可能性もあります。追加借入を行うことにより「計画的な利用」から逸脱してしまい多重債務に陥る危険性も含んでいます。

「ご利用は計画的に」に込められた思いとは?

消費者金融がブームとなっていた時代、多重債務や自己破産に陥り自ら命を絶つ人が頻発、大きな社会問題となりました。
そうした背景を受け、消費者に対する注意喚起のため消費者金融業者のCMや広告で「ご利用は計画的に」というキャッチフレーズが使われるようになったという経緯があります。

キャッチフレーズが生まれて十数年以上経つ現在でも多重債務者が減らない現状を見れば、「ご利用は計画的に」という言葉は単なるキャッチフレーズではなく、多重債務や自己破産者による悲劇が頻発した時代を繰り返さないためのメッセージとして、重要な役割を担っているのです。

目的を定めることが「計画的に」つながる

現代ではスマートフォンで完結できるカードローンもあり、その手軽さから多重債務に陥るリスクが高まりつつあります。

カードローンの利用を考えている方は、「ご利用は計画的に」のフレーズに込められた意味を今一度思い出し、本来の目的以上の借入をしないよう心がけましょう。

執筆日2023年5月1日
監修日2023年5月14日

執筆者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

監修者 阿部倉 弘子 (あべくら・ひろこ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。

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