第 8 回
カード犯罪に注意!手口と対策方法を解説
クレジットカードは便利ですがその反面、犯罪の対象として狙われる機会も多くあります。
被害者にならないように手口を知っておくことは無駄ではありません。
そこで、クレジットカード犯罪の手口と対策について解説します。
クレジットカード犯罪手法と対策
クレジットカード犯罪手法の例とその対策方法を一つひとつ詳しく説明していきます。
スキミング
カード犯罪の代表格でカードから情報を抜き取って、抜き取られた情報を元にカードをコピーして現金を不正に引き出す手法です。
海外でATMの操作方法がわからず困っていたら、親切な現地人が代わりに操作してくれた、という話。
代わりに操作をしてくれると聞くと一見いい話ですが、操作中にカードの情報をスキミングされてしまう手口があります。また電車やバスなど乗り物の中でカバンに入った財布の中のカード情報をスキミングする手口もあります。
対策として電波の送受信を防御する財布やカードケースを使うことによって、接触しないで行われるスキミング被害を防ぐことができます。
フィッシング詐欺
主にインターネットを利用したもので、スキミングと同じくカードの情報を抜き取ることが目的です。
名簿業者などから入手したメールアドレスやSNSにメッセージを送信し、情報を抜き取るために作られたサイトへ誘導するのが一般的です。
例えば「あなたのクレジットカードが不正に利用された可能性があるので、インターネットから利用停止手続きをしてください。」というメールを送信し、リンク先のサイトでカード番号をパスワードを入力させるという流れです。
振り込め詐欺は電話を使いますが、フィッシング詐欺はインターネットでクレジットカードを狙う詐欺といえます。
サイトへの誘導後に不用意にカード番号とパスワードを入力せず、周りの冷静な人に相談しましょう。
名義貸し
カードを作るだけでお小遣いが稼げる、という文言で募集する手口です。
作成したカードは当然使い放題ですから、被害者に請求がいってしまいます。刑法第246条に抵触する詐欺行為で、「犯罪だとは知らなかった」「自分もだまされた」と主張しても共犯者として扱われてしまいます。
とにかく自分の名前で他人のためにカードを作らないことが、被害者にも加害者にもならない唯一の対策です。
盗難
昔ながらの犯罪ですが依然として存在します。
人混みで、飲食店で離席した隙に、車上荒らし、電車で寝ている人から、と手口も多数あります。これはカードに限ったことではありませんが、貴重品は持って移動するという原則を守りましょう。
怪しい時はカスタマーサポートに連絡を
他にもカードを対象にした犯罪は多種多様です。
対策としては利用履歴をこまめに確認して、自分のカード状態を把握する事です。怪しい点があればカスタマーサポートに確認する必要があります。
また、被害にあった場合もすぐにカスタマーサポートに連絡して停止の手続きをしましょう。
執筆日2023年4月12日
監修日2023年4月24日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。