第 49 回
カードローンの金利はどう決まる?金利の仕組みと計算方法【シミュレーションあり】
カードローンを利用しようと思った時、まず気になるのは金利ではないでしょうか。
同じ金額を借りても支払う利子がなるべく少ない方が返済も楽になるので、できるだけ低金利のカードローン会社から借入れしたいとほとんどの方が思うはずです。
今回は、金利や利子の仕組み、そして、数パーセントの金利の違いで返済額がどのくらい変わるのか、計算方法について説明します。
カードローンの金利の決まり方
カードローンを借りると、借り入れた金額の他に「利子」を払う必要があります。
利子とは、お金を借りる時に借り手が貸し手に支払うお金の貸出料金のことであり、この利子が元金に対してどのくらいの割合でかかってくるのか、を示すのが金利です。
カードローンの上限金利は「利息制限法」という法律により以下のように制限されています。
借入額10万円未満の場合は金利20%、借入額10万円~100万円未満は金利18%借入額100万円以上は金利15%が上限金利になっています。
ただ、借入金額に実際に適用される金利は、審査によって決まります。
カードローン会社が申込者の信用情報・年収・勤続年数・他社借入れなどを総合的に評価し、返済能力を算出します。一般的には、返済能力が高い人ほど「利用限度額が大きく低金利」になり、返済能力が低い人ほど「利用限度額が小さく高金利」になります。
低金利にして早く返すほど有利!カードローンの利子の計算方法
借入金額に適用される金利が分かると、返済までに払う利子も計算ができます。
前述した上限金利の例で比較をすると、15%と18%ではたった3%の違いですが、実際に利子を計算してみると大きな差になります。
返済シミュレーションを使って、実際に計算してみましょう。
例)10万円を金利15%で借りた場合と、18%で借りた場合を比較
毎月5,000円ずつ返済した場合(返済回数はともに24回)
https://bank-loan-ranking.com/hensai_simulation.html
(シミュレーション結果)
- 金利15%→総利子金額:15,794円
- 金利18%→総利子金額:19,784円
このように、金利が3%違うだけで3,990円もの差がでます。
次に、借入れ日数の違いで支払い利子がどのくらい変わるのか計算してみましょう。
計算式は「借入残高×年利×借入日数/365日」となります。
「金利15%で10万円借りたら、1年で15,000円の利子がつく」と思いがちですが、実際には年利を借りた日数で日割りした金利が元金に適用され、利子が計算されます。
上記の計算式にあてはめ、借入れ日数を30日と40日で比較してみましょう。
借入れ日数:30日の場合
借入れ日数:40日の場合
返済期間が10日変わるだけで411円も差が出ました。日割り計算なので、同じ金額を借りても早く返すほど利子の負担は少なくなります。
そのため、手持ちのお金に余裕がある時はできるだけ早く返すことが利子負担を減らすコツです。
少しの利子が返済総額の大きな差に
カードローンを借りると必ず払わなければならない利子。
金利や借りた日数など、ほんの少しの違いでも結果として支払う利子が大きく変わってきます。
なるべく低金利のローンを借りる、無利子サービスを利用して借りるなど、上手に利用していきたいですね。
消費者金融の方が、銀行に比べ審査が緩く審査スピードも速いので手軽に借りられそうですが、金利が高いので返済する時の負担が大きくなります。
執筆日2023年4月14日
監修日2023年5月5日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。