第 53 回
キャッシングが利用できる人、できない人。申し込み条件や審査内容について
キャッシングを利用するには審査があり、審査に通ることで融資が行われます。
ネット上でも審査基準に関する話が多数ありますし、審査に通るコツやテクニックの情報も多数あります。
では、キャッシングの申し込み条件や審査内容はどのようになっているのでしょうか?
申し込み条件
まず、キャッシングの申し込み条件は各社で多少異なりますが、主に以下の4つが共通して挙げられます。
- 20歳以上(成人年齢の引き下げにより会社によっては一部18歳に変更あり)
- 安定した収入がある
- 返済能力がある
- 審査基準を満たす
年齢の上限は各社で異なりますが、基本的には70歳以下が対象であることが多いです。、満79歳以下までが対象のものもありますので、気になる方はさまざまなキャッシング条件を調べてみると良いでしょう。
審査は何を見ているか
「審査基準を満たす」の審査では何を見ているかというと、申し込み条件の3つ目とも重複しますが「返済能力の有無」を含めた以下の4つの項目が主にあります。
- 書類確認
- 在籍確認
- 信用情報
- 属性
提出した本人確認書類や源泉徴収票などの収入を証明するものに、虚偽の内容や怪しい点があれば不利になります。
在籍確認は勤務先へ行うもので、本人が電話に出られなくても「席を外してます」など在籍が確認できれば問題ありません。
信用情報は過去のローンやクレジットの利用履歴です。スマートフォンの割賦払いを含めた携帯料金も対象です。
審査で見る属性とは
属性は非常に多いので、以下に主な項目だけを挙げます。
- 収入
- 他社での借り入れ件数と金額
- 勤務先の規模
- 勤続年数
- 希望借入額
これらの属性を総合的に判断して最終的な審査を行います。
他社からの借り入れが多ければ厳しくなりますし、収入に対して家賃や住宅ローンの比率が高いと不利になります。
借りにくい人と借りることができない人
審査の基準や属性から考えると、安定した収入が少ない、あるいは収入がない立場の人は審査に通りにくいと思われます。
そして、各社の公式サイトを見ると、確実に借りることができない対象があります。
いわゆる「反社会的勢力」に所属する人です。
過去にはある銀行とある消費者金融で、暴力団関係者への融資があったことが明らかになりました。またキャッシングではないですが、他にも銀行が住宅ローンを実行した相手に、指定暴力団団員がいた疑いのあることが判りました。
大手消費者金融各社の公式サイトでは「反社会的勢力に対する基本方針」を掲げ、反社会的勢力への資金提供を一切行わないことを明言しています。
他にも借りられない人はいる
なぜこの記事を書こうと思ったかというと、4年前に元号が変わった際にニュースを見ていて「そういえば皇族の方々はローンとか組めるのかな?」と思ったからです。
皇族の方々は戸籍法の適用外なので苗字もないし、信用情報もないから審査もできません。そもそも申し込み自体ができませんね。
執筆日2023年4月15日
監修日2023年5月5日
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。
大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。