第 202 回

カードローンは収入証明書不要で申し込める?必要になる条件を解説

堀田 絵里奈

カードローンの申し込みでは、収入証明書の提出を求められる場合があります。これは金融機関側が、申込者の返済能力や、収入に対して無理のない借り入れかどうかを確認するためです。

一方で、条件によっては収入証明書を提出せずに申し込みができる場合もあります。

この記事では、カードローンの申し込み時に収入証明書が必要になる条件や銀行カードローンと貸金業者での取り扱いの違い、収入証明書を用意できない場合の対応について解説します。

カードローンは収入証明書不要で申し込める?

結論から言えば、カードローンの申し込みの際、条件によっては収入証明書の提出が不要となる場合があります。ただし、提出が必要になる条件は、消費者金融などの貸金業者と銀行カードローンで異なります。

一般的に、次のような条件での申し込みでは、収入証明書の提出は不要です。

銀行カードローン:借入希望額が50万円以下の場合(※銀行ごとに条件が異なります)
貸金業者:1社との契約額等が50万円以下、かつ他の貸金業者からの借り入れと合わせて100万円以下の場合

法律上、収入証明書提出の要否が定められているのは、貸金業法が適用される消費者金融などの貸金業者です。

一方、銀行カードローンでは法律上の規定はなく、各金融機関が独自に定めた条件にもとづいて収入証明書の要否に関する条件が設けられています。

一般的には「借入希望額50万円以下」の申し込みでは、収入証明書が不要となるケースが多いです。

ただし、金融機関ごとに定められた条件によって異なるほか、上記の「収入証明書不要」の条件に該当する場合であっても、審査の過程で収入状況の確認が必要となるケースもあります。

カードローンで収入証明書が必要なのはなぜ?

カードローンで収入証明書を求められるのは、主に申込者の返済能力などを確認するためです。

また、貸金業者のカードローンでは貸金業法上の総量規制が適用されるため、申込者の年収や他社からの借入状況などを確認する必要があります。一定の金額基準に該当する場合には、収入証明書による年収の確認が必要です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

返済能力を確認するため

収入証明書は、申込者の収入状況を客観的な資料から確認し、借り入れ後も無理なく返済できるかを判断するために用いられます。

収入証明書の提出を求められたからといって、審査上の問題があるとは限りません。法令や各商品の条件に基づいておこなわれる通常の確認手続きの一つと考えましょう。

総量規制の範囲内か確認するため

貸金業者のカードローンでは、返済能力を調査するとともに、総量規制の範囲内で貸付けをおこなえるか確認するためにも年収を把握する必要があります。

総量規制では、新たな借り入れによって貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、原則として新たに借り入れることはできません。

なお、総量規制の対象となるのは貸金業者からの借り入れであり、銀行カードローンには貸金業法上の総量規制は適用されません。

次章からは、貸金業者と銀行カードローン、それぞれで収入証明書が必要になるのはどのようなケースかを見ていきます。

貸金業者のカードローンで収入証明書が必要になるケース

消費者金融などの貸金業者では「貸金業法」が適用されます。

そのため、借入額などが一定の基準を超えると、貸金業法上、収入証明書の提出が必要となります。

貸金業法で定められている規定は次のとおりです。

  1. 同一の貸金業者との契約額等の合計が50万円を超える場合
  2. 他の貸金業者からの借入残高も含めた合計が100万円を超える場合

ここでは、貸金業者のカードローンで収入証明書が必要になるケースについて詳しく見ていきましょう。

1社からの借入額が50万円を超える場合

1社の貸金業者から、既存の契約分を含めて50万円を超える借り入れとなる契約を結ぶ場合は、収入証明書の提出が必要です。

カードローンは、あらかじめ利用限度額を設定し、その範囲内で繰り返し借り入れや返済ができる「極度方式」の契約が一般的です。この場合、50万円の基準は実際に借り入れる金額ではなく、契約時に設定される極度額をもとに収入証明書提出の要否が判断されます。

たとえば、契約後に実際に借り入れる予定の金額が20万円であっても、新たに契約するカードローンの極度額が60万円に設定される場合は50万円を超える基準に該当するため、収入証明書の提出が必要です。

また、同一の貸金業者において既存契約がある場合は、既存の借入残高や極度額も合算したうえで判断します。

他の貸金業者からの借り入れと合わせて100万円を超える場合

収入証明書が必要になるもう一つの基準は、今回の契約額等に、同じ貸金業者との既存契約分や、他の貸金業者からの借入残高を合わせて100万円を超える場合です。

カードローンを新たに契約する場合は、今回設定する極度額をもとに判断します。一方、他の貸金業者からの借り入れについては、極度額ではなく実際の借入残高を合算します。

たとえば、A社から40万円を借り入れている人が、新たにB社で極度額70万円のカードローンを契約する場合は、40万円と70万円を合わせて110万円となるため、収入証明書の提出が必要です。

A社(他の貸金業者) B社(今回の申込先)
借入残高 40万円 ―
新たに契約する極度額 ― 70万円
100万円基準で合算する金額 40万円 70万円

※横にスクロールできます→

なお、この100万円基準で合算する「他の貸金業者からの借り入れ」に、銀行や信用金庫、農協等のカードローンは含まれません。

増額や契約後に提出を求められる場合

収入証明書が必要になるのは、新規申込時だけではありません。たとえば、カードローンの利用限度額を増額した結果、1社で50万円超、または他の貸金業者からの借り入れと合わせて100万円超の基準に該当する場合にも、収入証明書の提出が必要になります。

また、契約中であっても返済能力を確認するため、収入証明書の再提出を求められる場合があります。

提出を求められる時期や条件は、法令上の要件や各社の取扱いによって異なります。

銀行カードローンも50万円以下なら収入証明書不要?

銀行カードローンでは、貸金業者と収入証明書の提出に関する考え方が異なります。

ここでは、貸金業法上の50万円・100万円基準との関係と、銀行カードローンで収入証明書が必要になる条件について解説します。

貸金業法の「50万円・100万円基準」は銀行には適用されない

前述した「1社から50万円を超える場合」と「他の貸金業者からの借り入れと合わせて100万円を超える場合」という基準は、あくまでも貸金業者に適用される貸金業法上のルールです。

銀行は法律上の貸金業者にはあたらないため、銀行カードローンにこの基準がそのまま適用されるわけではありません。

銀行カードローンについては、貸金業法上の50万円・100万円基準ではなく、各銀行が定める商品の条件を確認する必要があります。

収入証明書の提出条件は銀行・商品によって異なる

銀行カードローンでは、利用限度額が50万円を超える場合に収入証明書の提出を求める商品が多くみられます。ただし、これは貸金業法によって一律に定められた基準ではなく、各銀行が定めている条件です。

また、たとえば「利用限度額が50万円以下であれば原則として収入証明書不要」としている商品で50万円以下の申し込みをした場合であっても、審査の結果によっては収入証明書の提出を求められる場合があります。

貸金業者のカードローンも銀行カードローンも、“50万円” という金額は収入証明書の提出を判断する一つの目安になります。ただし、50万円以下であれば一律に提出不要とは限りません。

また、収入証明書の提出が不要な場合でも、申し込み時には年収などの申告が必要であり、通常どおり審査がおこなわれます。必要に応じて収入証明書を提出できるよう、あらかじめ手元に準備しておくとよいでしょう。

次章では、カードローンで利用できる主な収入証明書について紹介します。

カードローンで使える主な収入証明書の種類

カードローンの申し込みで収入証明書の提出を求められた場合、源泉徴収票や給与明細書、確定申告書などを利用できます。

働き方や収入の種類によって、利用できる主な書類は異なります。

対象 主な収入証明書
給与所得者(会社員・パート・アルバイトなど) 源泉徴収票、給与明細書、所得証明書、納税通知書など
個人事業主・フリーランス 確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書、所得証明書、納税証明書など
年金受給者 年金証書、年金通知書など

※横にスクロールできます→

このほか、支払調書なども法令上の収入証明書に含まれます。

たとえば、会社員やパート・アルバイトで源泉徴収票が手元にない場合でも、給与明細書や所得証明書など、ほかの書類を利用できる可能性があります。

また、個人事業主の場合は、確定申告書や青色申告決算書などが収入を確認する資料となります。

なお、給与明細書を利用する場合、貸金業法上は原則として直近2か月分以上が必要です。ただし、地方税額の記載がある場合は、直近1か月分で認められる取扱いがあります。

実際に利用できる書類や必要な年度、提出方法などは申込先によって異なるため、必ず公式情報で確認しましょう。

収入証明書を用意できないときはどうする?

収入証明書の提出が必要でも、書類を紛失して手元にない、転職直後で給与明細書がそろっていないなど、すぐに用意できないこともあるでしょう。

その場合は、収入証明書不要のカードローンを探す前に、まず別の書類を利用できないか、再発行できないかを確認することが大切です。状況別の対処法を見ていきましょう。

収入証明書を紛失・手元にない場合

源泉徴収票などを紛失した場合は、再発行を依頼するか、申込先で利用できる別の収入証明書がないか確認しましょう。

たとえば、源泉徴収票は勤務先へ再発行を相談できます。また、給与明細書や所得証明書、確定申告書など、別の書類を利用できる場合もあります。

利用できる収入証明書の種類や必要な年度・期間は、貸金業者と銀行カードローンで異なるほか、商品によっても違いがあります。手元にある書類を利用できるか、申込先の公式情報を確認しましょう。

転職直後などで必要な書類がそろっていない場合

転職・就職直後などは、現在の勤務先から発行された給与明細書が必要な期間分そろっていないことがあります。

貸金業者では、給与明細書を法律上の収入証明書として利用する場合、原則として直近2か月分以上が必要です。一方、銀行カードローンでは貸金業法上のこの基準は適用されず、必要な書類や期間を各銀行が定めています。

そのため、「給与明細書が2か月分ないから申し込めない」と一律に判断せず、ほかの収入証明書を利用できないかも含めて、申込先へ確認しましょう。

すぐに収入証明書を用意できない場合は借入希望額も見直す

利用できる別の書類や再発行の方法を確認しても、すぐに収入証明書を用意できない場合は、借入希望額や利用限度額を見直すことも選択肢です。

貸金業者の場合、希望する借入枠などを下げることで、50万円・100万円という法律上の収入証明書の提出基準に該当しなくなる場合があります。

銀行カードローンでも、利用限度額が50万円を超える場合など、銀行が定める基準に該当すると収入証明書が必要になる商品があります。その場合は、希望する利用限度額を見直すことで提出条件から外れることがあります。

ただし、貸金業者・銀行カードローンのいずれも、一定額以下なら必ず収入証明書が不要になるとは限りません。書類の提出を避けることだけを目的に借入額を下げるのではなく、実際に必要な金額と無理なく返済できる金額を確認したうえで、希望する利用限度額を検討しましょう。

カードローンと収入証明書に関するよくある質問

カードローンの収入証明書について、判断に迷いやすいポイントをまとめました。

借入希望額50万円以下なら収入証明書は必ず不要?

50万円以下でも、収入証明書が必ず不要になるとは限りません。

貸金業者では、50万円・100万円の法定基準に該当しなければ、収入証明書による年収確認が必須となるケースからは外れます。ただし、申込先の判断などによって、基準以下でも収入証明書の提出を求められる場合があります。

銀行カードローンについても、50万円以下を一つの目安とする商品が多くみられますが、提出条件は商品ごとに確認が必要です。

収入証明書を提出しないとどうなる?

収入証明書の提出が必要な場合、書類を提出しなければ希望する契約や借り入れを進められないことがあります。また、契約後に提出を求められた場合は、利用限度額が減額されるなど、利用に制限がかかることももあります。

提出が難しい場合は放置せず、利用できる別の書類がないか申込先へ確認しましょう。

収入証明書不要なら年収を書かなくてもいい?

収入証明書の提出が不要でも、年収の申告や確認まで不要になるわけではありません。

貸金業者では、収入証明書による確認が法律上必要となる基準に該当しない場合、自己申告に基づいて年収を確認することとなっています。銀行カードローンでも、申し込み時に年収を申告するのが一般的です。

収入証明書を提出しない場合であっても、申込先の案内に従って実際の年収を正確に申告することが大切です。

まとめ

カードローンは、条件によっては収入証明書を提出せずに申し込むことができます。

貸金業者では、1社から50万円を超えて借りる場合や、他の貸金業者からの借り入れと合わせて100万円を超える場合に、収入証明書による確認が法律上必要です。ただし、基準以下であっても、申込先から提出を求められる場合があります。

また、銀行カードローンには貸金業法上の50万円・100万円基準は直接適用されないため、各商品の提出条件を確認しましょう。

収入証明書が手元にない場合は、まず利用できる別の書類や取得方法を確認し、必要な借入額も考えたうえで申込準備を進めることが大切です。

出典:
日本貸金業協会「年収を証明する書類とは」
https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/proof.php

日本貸金業協会「総量規制とは」
https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/annual_income.php

※本記事は、2026年9月11日時点の情報をもとに執筆しています。

執筆者 堀田 絵里奈 (ほりた・えりな)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

2021年1月よりWebライターとして独立。大手生命保険会社の勤務経験や子育て経験などを生かしながら、おもにSEO記事の執筆活動を行う。金融ジャンルの記事執筆に携わるなかで出会ったFPに魅力を感じ、AFPまで取得。現在は独立系FPとして執筆業務をはじめ幅広く活動中。得意ジャンルは金融、保険、住宅、子育て。オンライン学習コミュニティにて、Webライティング講座のメンターも経験。プライベートでは4児の母。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

金融商品を販売しない中立的なFPの無限の可能性に魅力を感じ、22歳までにCFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。
また、FPの活躍の幅を広げるためには「個人がお客様」という考えを変える必要があると感じ、法人との事業提携や財務コンサルティング等でFPが活躍できると信じ、中小企業診断士の勉強を経て21歳の時に一次試験合格を果たす。
FPの可能性を金融業界で留めないために、「一人でも多くの人の人生をより豊かに」というビジョンを掲げ、FPという職業の既成概念を変えるために思いを伝え続ける。

FPおすすめコラム記事

最新FPコラム

ちょっと待って!
あと 以内の申し込みで
今日借りられる可能性があります!
今から申し込みで明日の午前中
に借りられる可能性があります!

最短短即日融資可能/WEB完結なら社会保険証でお勤め先確認完了!電話連絡なし
※審査に通過すれば、原則24時間最短3分でお振込み

閉じる
簡易検索