第 180 回

住宅ローンが契約できるか不安!それであれば2人で力を合わせよう

西尾 愛奈

住宅ローンが契約できるか不安!それであれば2人で力を合わせよう

人生最大の買い物は「家」と答える方が多いと思いますが、実際には住宅ローンを指すことになる人がほとんどでしょう。1人では住宅ローンが契約できるか不安な場合は、配偶者や親子で収入を合算することができます。

住宅価格は高い

国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査」によると、土地を購入した注文住宅新築世帯の購入資金は全国平均で5,112万円となっています。

一般に住宅ローンの適正な借入額は年収の5~7倍とされているので、逆算すると5,000万円の借入額に対して、年収が700~1,000万円であれば適正となるでしょう。

一方、国税庁の「令和3年度分民間給与実態統計調査」によると、年収700万以上の給与所得者の割合は14.3%となっています。

では、約85%の給与所得者は住宅ローンを契約できないのでしょうか。
無理なく返済することが前提にはなりますが、希望する住宅価格に合わせて、借入額を増やす方法をご紹介します。

収入を合算する

住宅ローンでは、同居する配偶者や親子で収入を合算する「収入合算」という方法があります。収入を合算する場合は「連帯保証型」と「連帯債務型」の2種類があります。

「連帯保証型」では一方が債務者、もう一方が連帯保証人となって住宅ローン契約を結びます。
「連帯債務型」では一方が主債務者、もう一方が連帯債務者となって住宅ローン契約を結びます。

連帯債務者は連帯保証人より重い責任を負いますが、住宅ローン控除を受けられるというメリットがあります。
また、収入合算の場合、どちらかが死亡もしくは高度障害状態になった場合、それが主債務者であればローン残高はゼロになりますが、収入合算者がそのような状態になっても返済は無くならない、という点に注意が必要です。

ペアローン

「ペアローン」はそれぞれが住宅ローン契約を結ぶ方法です。互いに相手の連帯保証人となって、住宅ローン契約を2本結びます。
例えば4,000万を借り入れする場合、夫が3,000万円を借り入れ、妻が1,000万を借り入れる方法です。

どちらも住宅ローン控除を受けることができますが、控除枠を最大限に利用できるように、借入比率を調整することをお勧めします。
また、住宅ローン控除を受けられる反面、契約の際にかかる手数料などの諸経費は2倍になります。
さらに、どちらか一方が死亡もしくは高度障害状態になった場合、亡くなった人の分のローン残高しかゼロにならないため、支払いが残ってしまうことも覚えておきましょう。

自分にあった借入方法を選択しよう

1人で住宅ローンを契約することが難しい場合でも、配偶者や親子で協力して住宅ローンを契約する方法があります。協力することで借入額は増えますが、その分返済する額も多くなります。それぞれのメリット・デメリットをよく把握した上で、相手ともよく相談して自分にあった借入方法を選択しましょう。

執筆日2023年3月31日
監修日2023年4月20日

執筆者 西尾 愛奈 (にしお・まな)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学卒業後、医療設備メーカーに勤務。20代最後に何か為になる資格を取ろうと思い立ち、生きていくうえで欠かすことのできない「お金」について学びたいと思い、2級FP技能士、AFPを取得。
FPの勉強を通して、お金に対して不安になるのはお金の知識がないからだと気付く。
現職の知識を活かし、医療に強く、お金の基礎知識を広めていけるFPを目指し、FPサテライト所属FPとして活動している。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

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