第 135 回
お金について改めて考えさせられる、日本と世界の偉人による「お金の名言」4選
世の中には、偉人が残した名言がたくさんあります。
なかでも、お金についての名言は示唆に富み、現代を生きる私たちにとっても参考になります。
今回は、国内外の偉人が残した「お金の名言」を紹介しながら、お金について改めて考えてみたいと思います。
日本の偉人が残した、お金の名言
日本の偉人が残した、お金の名言を2つ紹介します。
「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」
江戸時代後期の農政家、思想家である二宮尊徳(にのみや そんとく)の言葉です。
薪を背負いながら本を読む姿の像で有名ですが、荒廃した農村復興の指導者として活躍し、「報徳思想」を説いた人物です。
名言は、「社会通念上やってはいけないことをしてお金を得るのは、悪である。しかし経済がない、つまり理念ばかりでお金を稼げない状態は、議論として成立しない」
という意味です。
確たる行動規範のなかで善良な市民としての責任を果たしつつ、事業として成功させなければ意味がないという実利的な思想も含む、深い言葉です。
「独立生活ができるだけの財産をこしらえなければ、常に金のために自由を制せられ、心にもない服従を強いられることになる」
江戸時代後期生まれの東京帝国大学教授、本多静六(ほんだ せいろく)の言葉です。水戸の偕楽園などを造った造園家として有名ですが、「本多式月給四分の一天引き貯金」と資産運用で現在価値にして100億円以上の財産を築き上げた投資家でもあります。
名言は、「お金が足りない事が原因で、自分の自由が規制されたり、服従を強いられたりしないように、独立生活ができるだけの財産を作ることが必要である」と説いています。
まさにその通りですね。
世界の偉人が残した、お金の名言
世界の偉人が残した、お金の名言を2つ紹介します。
「人生は恐れさえしなければ素晴らしいものになる。必要なのは勇気と想像力・・・そして少しばかりのお金だ」
数々の傑作映画を世に送り出した、イギリス・ロンドン生まれの世界の喜劇王チャールズ・チャップリンの名セリフです。
名言は、「人生で大切なのは想像力を磨くことと、それを実行に移す勇気で、お金は食べる分だけあれば十分だ」と解釈できます。
「墓場で一番の金持ちになることは私には重要ではない。夜眠るとき、我々は素晴らしいことをしたと言えること、それが重要だ」
2011年、惜しまれながらこの世を去ったアップル創業者スティーブ・ジョブスの名言です。
iPhoneの生みの親としても有名な彼の年収は、アップル社のCEOに復帰した1998年以降ずっと年間1ドルだったというのは有名な話です。彼の企業への献身的なコミットメントと、世にイノベーションを生み出したいという気概が、1ドルの報酬設定から見て取れます。
偉人の言葉を実践する
この世を去った後も人々の尊敬を集める偉人や著名人が残した言葉は、短い文章でも示唆に富み、記憶に残ります。
皆さんが悩むお金の「活かし方」について、今回ご紹介したような名言がお役に立てば幸いです。
執筆日2023年3月31日
監修日2023年4月20日
大阪市立大学商学部学士課程修了。学生時代にESG投資の有効性に関する研究を行う。主にESG・サステナビリティ領域の業務に従事、現在は企業のサステナビリティ・ガバナンス構築に向け活動中。地球のサステナビリティには最終的に消費者の力が必要と考え、消費者行動に影響を与えるファイナンシャルプランナーを目指す。
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。