第 89 回
増えすぎたクレジットカードは整理すべき!その理由と解約前に確認する5つの項目
入会特典や様々な割引きサービスが利用できるクレジットカード。
その便利さとお得さでつい手元に増えがちですが、使用していないクレジットカードは、解約を検討しましょう。
増えすぎたクレジットカードを解約した方が良い理由
クレジットカードは、よく利用する2~3枚を厳選して持っておくのが良いといわれています。
なぜならクレジットカードを持っているだけで、そのクレジットカードの利用限度額分を消費しているとみなされ、新規にクレジットカードを作れなくなったり、住宅ローンや自動車ローンなど、各種ローンが組めなくなったりする場合があるためです。
クレジットカードを解約する前に確認すべき5つの項目
不要と感じたクレジットカードをすぐに解約する前に、必ず以下について確認しましょう。
(1)支払い履歴の確認
自動引き落としや定期的な支払い、公共料金の支払いを設定している場合は、解約前に別のクレジットカードに変更しておかなければ、料金が未払いになる可能性があります。特に、年に数回だけ利用している場合は、忘れずに支払いカードの変更をしましょう。なお、分割払いやリボ払いを利用している場合は、払い終えるまでは解約ができません。
(2)提携ブランド
クレジットカードは、VISA、Master、JCBのいずれかのブランドと提携しサービスを提供しています。
ブランドによって支払い可能なサービスや場所が違う場合があるため、違うブランドと提携したカードを複数枚持っていると便利です。
逆に、同じブランドと提携しているカードを複数持っている場合は、利用頻度の少ないものを解約しましょう。
(3)還元率や年会費の確認
還元率の高さや年会費の有無、特典などを確認してみましょう。
使用していなかったクレジットカードの方が、実は還元率が高いということも考えられます。
特に利用したい特典がなければ、還元率の高さや年会費の有無などを基準に選ぶと良いでしょう。
(4)ポイントの確認
過去にそのクレジットカードを使っていたことがあれば、ポイントが貯まっている可能性があります。
解約するとポイントも失効してしまうので、解約する前に交換をしておきましょう。
ただしポイント数によってはポイントの交換・利用ができない場合もあります。
(5)ETCカードや家族カードの確認
お買物には使っていなくても、ETCカードとして使っていたり、家族カードを発行していたりしないか確認します。
クレジットカードを解約してしまうと、ETCカードも家族カードも使えなくなります。
クレジットカード解約時の注意点
クレジットカードの発行や解約の情報は、すべて信用情報機関に記録されます。
入会特典を目当てにクレジットカードを発行し、すぐに解約をするようなことを繰り返していると、新規にクレジットカードを作る際に審査に落ちてしまう事があります。
クレジットカードは作ってすぐに解約はせず、少なくとも半年くらい経過してから解約するようにしましょう。
解約したクレジットカードの処分方法
不正利用されないよう、不要になったクレジットカードはシュレッダーやハサミでできるだけ細かく裁断しましょう。
ご自身の基準でクレジットカードを精査する
人それぞれクレジットカードに対して求めるサービスは異なります。
ご自分のライフスタイルに合わせたクレジットカードを持つことが、お得への近道となります。
解約しても差し支えないことを確認してから、ぜひクレジットカードの整理を行ってくださいね。
執筆日2023年4月16日
監修日2023年4月20日
大阪市立大学商学部学士課程修了。学生時代にESG投資の有効性に関する研究を行う。主にESG・サステナビリティ領域の業務に従事、現在は企業のサステナビリティ・ガバナンス構築に向け活動中。地球のサステナビリティには最終的に消費者の力が必要と考え、消費者行動に影響を与えるファイナンシャルプランナーを目指す。
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。