第 111 回
クレジットカードを家族間で貸し借りするのは規約違反!家族カードを利用しよう
夫婦や家族間でクレジットカードを貸し借りすると、規約違反になることを知っていますか?
家族同士の貸し借りなのに何が問題なの?と思う方も多いかもしれませんが、カード会社の規約ではたとえ家族であっても名義人以外の使用は認められていません。
今回は、家族間でのクレジットカード貸借について説明します。
クレジットカードの貸し借りは規約違反
クレジットカードが発行された時に届く、クレジットカード利用に際しての規則を記した「約款」。
すべてのクレジットカード会社で、名義人以外のクレジットカードの使用を禁止事項として「約款」に記載しています。
クレジットカード会社の対応
クレジットカード会社では、名義人以外のクレジットカードの利用を把握したとき、以下のような対応をとります。
クレジットカードが利用できなくなる
名義人以外のクレジットカードの利用がわかると、クレジットカード会社ではカードの利用停止を行う場合があります。これは、第三者による不正利用を防ぐ意味合いもあります。
また、名義人以外のクレジットカード利用は規約違反のため、強制解約となってしまう場合もあります。
不正利用されたときに補償を受けられない
第三者による不正利用の場合は支払いが免除される事もありますが、家族間での貸し借りの場合は補償の適用外となり、クレジットカードの名義人が責任を負わなくてはなりません。
万が一、家族に貸している間に盗難やトラブルがあっても、補償は適用されません。
家族間でのクレジットカード利用には「家族カード」を利用しよう
クレジットカードを、名義人以外が利用することは「約款」で禁止されています。
家族間で問題なく貸し借りができていても、そのまま利用し続けるのはやはりリスクが大きいですよね。
家族間でクレジットカードが必要になる場合は、クレジットカードを貸し借りするのではなく、家族(配偶者や子供など)が使える「家族カード」を活用すると良いでしょう。
家族カードであれば審査は不要で、家族それぞれの名義のカードを作ることが出来ます。
家族カードはメインカードと同じ銀行口座から引き落としされますので、支払いがまとめてできて、家計の管理もしやすくなります。また、メインカードと共通でポイントを貯められるというメリットもあります。
クレジットカードは必ず名義人自身が利用しよう
家族間だけでなく、家族以外の第三者との貸し借りもクレジットカード会社の規則では禁止事項となっています。
クレジットカードの発行・利用は、クレジットカード会社との信頼関係によって保たれています。
トラブルになれば、全ての責任はクレジットカードの名義人が負うことを把握しておかなければなりません。
家族間で利用するなら「家族カード」を発行するなど、きちんとルールを守って利用していきましょう。
執筆日2023年3月21日
監修日2023年4月11日
滋賀県出身。大学卒業後の就職先で人事総務の仕事を担当。主に社会保険の手続きや給与計算を行っていたが、自身の知識不足を痛感し、FP資格を取得。
現在はさらなる知識向上のため、FP1級、CFP資格の取得を目指すとともに、「お金に苦労する人が少しでも減ってほしい」という思いを持って、FPとしての活動を行っている。
大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。