第 92 回
クレジットカードとデビットカードの違いは?デビットカードのメリット・デメリット
海外に比べて現金志向が強い日本でも、近年キャッシュレス化が急速に浸透しました。
キャッシュレス化の代表的なものに「クレジットカード」と「デビットカード」があります。
おなじみのクレジットカードと比べて「デビットカードって何?」と思う人も多いかもしれません。
今回は「クレジットカード」と「デビットカード」の違い、そして「デビットカード」のメリット・デメリットを解説していきます。
クレジットカードとデビットカードの違い
クレジットカードとデビットカードは決済タイミングが違います。
クレジットカードは利用した時ではなく、翌月以降に銀行口座から引き落とされます。
デビットカードは、現金と同じように利用したタイミングで、銀行口座から即時に代金が引き落とされる仕組みです。
デビットカードのメリットとは?
クレジットカードと比較したデビットカードのメリットは、大きく2点あります。
使い過ぎを防ぐことができる
デビットカードは、銀行口座の残高が利用限度額になります。
よって、クレジットカードのようについ使いすぎてしまう心配が低くなります。
また、デビットカードを利用するとポイントが貯まるので、現金で支払うよりもお得になります。
ポイントを口座へキャッシュバックしてくれる銀行もあります。
高校生でも持つことができる
デビットカードは、銀行口座を持っている満15歳以上の高校生なら作ることができます。
デビットカードには、クレジットカードのような審査もありません。年齢と銀行口座の条件を満たしていれば、誰でも持てるので安心です。
高校生でも作れるというのは、クレジットカードのような借金の性質がないデビットカードならではのメリットです。
デビットカードのデメリットとは?
即時決済のデビットカードの方が、安心で使い勝手が良さそうな印象を受けますが、下記のような理由から利用率はクレジットカードよりも低いのが現状です。
ポイント還元率の違い
デビットカードは、基本的にクレジットカードと比べてポイント還元率が低くなっています。
「日々の買い物でお得にポイントを貯めたい!」という人にとっては、デビットカードよりもクレジットカードの方がメリットがあるでしょう。
特典の有無
クレジットカードには、付帯保険やETCカードの発行、分割払いなど支払い方法の選択、通常の支払い機能以外にもさまざまな特典が付いてきます。
しかしデビットカードについてはその特典がほとんどありません。
違いを理解して賢く使い分けよう
クレジットカードは、利用枠が大きいうえに後払いなのでつい使いすぎてしまうという人は、即時決済のデビットカードを利用してみてはいかがでしょうか。
審査もないのですぐに作れ、口座残高以上は使えないという点でクレジットカードより安心です。
ただし、ポイント還元率の低さや付帯保険などの特典がない、といったデメリットもあります。それぞれのメリット、デメリットをよく理解したうえで、うまく使い分けてくださいね。
執筆日2023年3月19日
監修日2023年4月11日
滋賀県出身。大学卒業後の就職先で人事総務の仕事を担当。主に社会保険の手続きや給与計算を行っていたが、自身の知識不足を痛感し、FP資格を取得。
現在はさらなる知識向上のため、FP1級、CFP資格の取得を目指すとともに、「お金に苦労する人が少しでも減ってほしい」という思いを持って、FPとしての活動を行っている。
大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。