第 209 回
おまとめローンでは、おまとめ対象とした借入先について、完済後に契約の解約や利用枠の停止を求められる場合があります。そのため、クレジットカードのキャッシング残高をおまとめの対象とした場合、ショッピング機能まで使えなくなるのではと不安に感じている方もいるでしょう。
結論からいえば、おまとめローンを利用しただけで、保有するすべてのクレジットカードが使えなくなるわけではありません。クレジットカードへの影響は、「何をおまとめするか」「完済後に何を解約するか」によって異なります。
この記事では、クレジットカードへの影響をケース別に整理し、申込前に確認したいポイントを解説します。
まず前提として、おまとめローンを利用したからといって、保有するすべてのクレジットカードが使えなくなるとは限りません。場合によっては、おまとめローンの契約後も引き続き、クレジットカードを利用することが可能です。
おまとめローンの契約条件によってクレジットカードに直接的な影響が生じるのは、主にクレジットカードのキャッシング残高やショッピングリボなどをおまとめ対象にした場合です。
例えば、消費者金融や銀行カードローンの借り入れだけをまとめ、クレジットカード利用分を対象に含めていない場合、おまとめローンを利用したことだけを理由として、クレジットカードが一律に利用停止となるわけではありません。
ただし、おまとめローンの契約条件とは別に、クレジットカード会社が自社の規約や信用状況などに基づいて利用可否を判断する場合があります。
おまとめローンとは、複数の借り入れを新たなローンで返済し、その後の返済先を一本化するための商品です。
おまとめローンで利用残高を完済しても、元のローンやクレジットカードの契約が自動的に解約されるとは限りません。元の契約を解約しなければ、完済後も利用可能枠が残り、再び利用できる場合があります。
そのため、商品や契約条件によっては、おまとめの対象としたローン契約や利用枠の解約・利用停止を求められることがあります。
クレジットカードには、現金を借りる「キャッシング機能」と、買い物などに利用する「ショッピング機能」があります。
キャッシング残高をおまとめした場合、キャッシング枠だけを解約・利用停止し、ショッピング機能が残るケースがあります。一方、関連するクレジットカード自体の解約が必要になれば、そのカードではキャッシングだけでなく、ショッピング機能も利用できなくなります。
そのため、クレジットカードへの影響を確認するときは、完済後にキャッシング枠だけを解約・利用停止するのか、カード契約そのものを解約する必要があるのかを分けて考えることが大切です。
おまとめローンを利用したあとのクレジットカードの扱いは、商品や契約条件によって異なります。
とくに確認したいのは、キャッシング枠だけが使えなくなるのか、クレジットカード自体の解約が必要になるのかという点です。
| おまとめ後の状態 | キャッシング | ショッピング |
|---|---|---|
| キャッシング枠のみ解約・利用停止 | 利用できない | 利用できる場合がある |
| クレジットカード自体を解約 | 利用できない | 利用できない |
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ただし、すべてのおまとめローンで元のローン契約やクレジットカードの解約が必要になるわけではありません。
商品によっては解約を条件としていない場合もあり、クレジットカードの契約が残れば、おまとめローン利用後も引き続き利用できることがあります。
一方で、カード会社が利用状況などに応じて利用を制限する場合もあるため、必ずしも従来どおり使えるとも限りません。
クレジットカードのキャッシング利用残高をおまとめしたあと、元のカードについてキャッシング枠のみの解約・利用停止を求められる場合があります。この場合、そのカードを使って新たに現金を借りることはできなくなります。
一方、クレジットカード自体の契約とショッピング枠が残っていれば、買い物や公共料金などの支払いには引き続き利用できる場合があります。
つまり、キャッシングが使えなくなっても、クレジットカードそのものが使えなくなるとは限りません。
商品や個別の契約条件によっては、キャッシング枠だけでなく、クレジットカード自体の解約を求められる場合もあります。
カード自体を解約すると、そのカードではキャッシングだけでなく、ショッピングも利用できなくなります。
ただし、すべてのおまとめローンでクレジットカードの解約が必要になるわけではありません。解約する対象がキャッシング枠だけなのか、カード契約そのものなのかは、商品や契約条件を確認する必要があります。
なお、おまとめローンによっては、元のローン契約の解約ではなく、完済したことを確認できる資料などの提出を求められる場合もあります。
申込前には、公式サイトや商品説明書などで解約条件が記載されていないかを確認しましょう。契約時には、提示された条件や必要書類から、完済を確認できる資料の提出でよいのか、利用枠やカード契約の解約・利用停止が必要なのかを確認することが大切です。
おまとめローンによるクレジットカードへの影響を確認するときは、「利用残高」「利用枠」「カード契約」を分けて考えることが大切です。
利用残高は、すでに利用していてまだ支払いが終わっていない金額です。一方、利用枠はカード会社が設定した利用額の上限を指します。
「利用可能額」は、利用枠と現在の利用残高などに応じて変動する、現時点で利用できる金額です。
おまとめローンでは、現在の利用残高を返済することと、その後に利用枠やカード契約を残すことは別の問題です。次の3つに分けて確認しましょう。
「キャッシング利用残高」とは、クレジットカードのキャッシングですでに借りていて、現在返済している金額です。一方「キャッシング枠」は、そのカードで借りられる上限額を指します。
例えば、キャッシング枠が50万円で、現在20万円を借りている場合、20万円が利用残高です。残りの30万円は、利用条件の範囲内で今後新たに借りられる可能性のある金額であり、現在の借入残高ではありません。
そのため、キャッシング利用残高をおまとめローンで返済することと、完済後にキャッシング枠を解約・利用停止することは別の扱いとなります。
「ショッピング利用残高」は、クレジットカードで買い物をした代金のうち、まだ支払いが終わっていない金額です。一方「ショッピング枠」は、クレジットカードで買い物などに利用できる上限額を指します。
おまとめローンのなかには、ショッピングリボ払いの利用残高を対象にできる商品もあります。ただし、「ショッピングリボの利用残高がおまとめの対象になるか」と「おまとめ後もショッピング枠を利用できるか」は別に確認する必要があります。
例えば、ショッピングリボの残高をおまとめできる商品であっても、クレジットカードを引き続き利用できるかどうかは、カードの解約条件や契約状況によって異なります。
「ショッピング利用分をまとめられる=カードを残せる」とは限らないため、それぞれ分けて確認しましょう。
おまとめローンで元の利用残高を完済しても、利用枠やクレジットカードの契約まで自動的に終了するとは限りません。
次の3つは、それぞれ意味が異なります。
例えば、キャッシング利用残高を完済したあとにキャッシング枠だけを解約すれば、カード契約とショッピング枠が残る場合があります。一方、クレジットカード自体を解約すれば、そのカードのショッピング機能も利用できなくなります。
おまとめローンを検討するときは、「何をおまとめするのか」に加え、元の借入枠やカード契約の解約が条件となる可能性があるかを確認しましょう。審査後は、契約前に自分に適用される解約条件を確認することが大切です。
おまとめローンを利用すると、複数の返済先を一本化できるほか、条件によっては金利や毎月の返済額を抑えられる可能性があります。一方で、返済期間が長くなったり、追加の借り入れができなくなったりする点には注意が必要です。
メリットとデメリットの両方を確認し、現在の返済状況と比べて自分に適した方法かを判断しましょう。
主なメリットは、次の3つです。
複数の借入先があると、それぞれの返済日や返済額を管理する必要があります。おまとめローンで返済先を一本化すれば、毎月の返済管理をしやすくなるのがメリットの一つです。
また、現在よりも低い金利のおまとめローンへ借り換えることができれば、利息負担を抑えられる可能性があります。さらに、返済条件によっては、複数社へ支払っていた毎月の返済額の合計より、おまとめ後の返済額が少なくなる場合もあります。
ただし、おまとめローンを利用すれば必ず金利や毎月の返済額が下がるわけではありません。 適用される金利や返済額、返済期間を現在の借り入れと比較することが大切です。
一方、おまとめローンには次のようなデメリット・注意点があります。
毎月の返済額を抑えられても、その分返済期間が長くなれば、支払う利息が増え、総返済額が増える場合があります。そのため、毎月の返済額だけでなく、完済までの期間や総返済額まで確認することが大切です。
また、おまとめ専用ローンは返済を目的とした商品が多く、通常のカードローンのように利用枠の範囲内で繰り返し借り入れできるとは限りません。
さらに、前述のとおり、おまとめ後に元の借入枠の解約・利用停止を求められるなど、クレジットカードの利用に影響する場合があります。
おまとめローンを検討するときは、「毎月いくらになるか」だけでなく、「いつ完済できるか」「最終的にいくら支払うか」「おまとめ後に利用できなくなる借入枠などがないか」まで比較することが大切です。
おまとめローンでは、現在より低い金利が適用されれば、毎月の返済額や利息負担を抑えられる場合があります。ただし、毎月の返済額をどこまで下げるかによっても、完済までの期間や総返済額は大きく変わります。
例えば、次の3社から合計100万円借り入れているケースを考えてみましょう。
| 借入残高 | 金利 | 毎月の返済額 | |
|---|---|---|---|
| A社 | 30万円 | 年16.0% | 9,000円 |
| B社 | 40万円 | 年17.0% | 1万2,000円 |
| C社 | 30万円 | 年18.0% | 9,000円 |
| 合計 | 100万円 | ― | 3万円 |
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この借り入れについて、金利年13.0%のおまとめローンへ一本化した場合を、毎月2万5,000円返済するケースと2万円返済するケースで比較します。
| おまとめ前 | 月2万5,000円返済 | 月2万円返済 | |
|---|---|---|---|
| 借入残高 | 100万円 | 100万円 | 100万円 |
| 金利 | 年16.0~18.0% | 年13.0% | 年13.0% |
| 毎月の返済額 | 3万円 | 2万5,000円 | 2万円 |
| 完済までの期間の目安 | 約47か月 | 約53か月 | 約73か月 |
| 総返済額の目安 | 約136.4万円 | 約131.8万円 | 約144.8万円 |
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※返済シミュレーション – ローン総合案内所にて試算。本シミュレーションは元利定額返済方式で計算されており、繰上げ返済や変動金利は考慮されていません。また、実際の返済額・返済期間・総返済額は、各商品の返済方式や返済日などによって異なります。
この例では、毎月2万5,000円を返済する場合、おまとめ前より毎月の返済額を5,000円抑えながら、総返済額も約4万6,000円少なくなります。
一方、毎月の返済額を2万円まで下げると、月々の負担はさらに軽くなるものの、返済期間が長くなるため、総返済額はおまとめ前より約8万4,000円増える結果となります。
このように、金利が下がっても、毎月の返済額を大きく下げれば総返済額まで減るとは限りません。 おまとめローンを検討するときは、毎月の返済額だけでなく、返済期間と総返済額もあわせて比較することが大切です。
おまとめローンを検討するときは、金利や毎月の返済額だけでなく、どの債務をまとめられるのか、元の借入先の解約が条件となる可能性があるかなども確認しておきましょう。実際に適用される条件は、審査後・契約前にも確認することが大切です。
また、おまとめローンにも審査があるため、希望する金額や条件で契約できるとは限りません。申込前に、次の点を確認しておきましょう。
おまとめローンで対象にできる債務は、商品によって異なります。銀行カードローンや消費者金融からの借り入れ、クレジットカードのキャッシングなどを対象とする商品がある一方、ショッピングリボなどは対象に含まれない場合もあります。
そのため、現在の債務を「カードローン」「キャッシング」「ショッピングリボ」などに分け、それぞれがおまとめの対象になるかを商品ごとに確認することが大切です。
とくにクレジットカードについては、キャッシング残高とショッピング利用分で取り扱いが異なる場合があるため、まとめたい債務が対象に含まれているか確認してから申し込みましょう。
おまとめローンでは、商品や契約条件によって、元のローン契約や利用枠の解約・利用停止を求められる場合があります。申込前には、公式サイトや商品説明書などで、元の借入先の解約が必要になる可能性があるかを確認しておきましょう。
審査通過後は、契約時に提示される条件や必要書類を確認し、完済を確認できる資料の提出でよいのか、利用枠の解約・利用停止や、契約自体の解約が必要なのかを確認します。
とくにクレジットカードのキャッシングをおまとめする場合は、キャッシング枠のみの解約・利用停止なのか、クレジットカード自体の解約が必要なのかによって、ショッピング機能への影響も変わります。
契約手続きを進める前に、自分に適用される条件とクレジットカードへの影響を確認しておくことが大切です。
クレジットカード自体を解約する場合は、そのカードを登録している支払先を確認しておきましょう。
例えば、次のような支払先や付帯カード・サービスが挙げられます。
カードを解約しても、登録している支払先が自動的に別の方法へ切り替わるわけではありません。支払いが止まると困るものから、口座振替や別のカードなどへ変更しておきましょう。
また、カードを解約しても、解約前に利用した代金の支払義務はなくなりません。解約後の請求方法についても、カード会社の案内を確認しておくことが大切です。
おまとめローンを利用するには審査があります。
審査では、現在の借入状況や収入、これまでの返済状況などが確認され、審査結果によっては希望する金額や条件で契約できない場合があります。
そのため、「現在の借入残高をすべてまとめられる前提」で返済計画を立てるのではなく、実際に提示された借入金額や金利、返済条件を確認してから、現在の借り入れと比較することが大切です。
おまとめローンによって毎月の返済額が下がっても、無理なく返済を続けられるか確認する必要があります。
毎月の手取り収入から、生活費や固定費、おまとめローンの返済額を差し引き、急な出費にも対応できる余裕が残るかを確認しましょう。
また、クレジットカードのショッピング枠が残る場合でも、利用すれば新たな支払いが発生します。おまとめ後に借り入れやリボ払いなどを増やすと、一本化したはずの返済負担が再び増える可能性があります。
毎月の返済額だけでなく、完済まで返済を続けられるかという視点で返済計画を確認することが大切です。
最後に、おまとめローンによるクレジットカードへの影響について、よくある質問をまとめました。
おまとめローンに申し込んだだけで、保有しているクレジットカードがすべて一律に利用できなくなるわけではありません。
元のキャッシング枠やクレジットカードについて解約・利用停止が必要になるかどうかは、おまとめローンの商品や契約条件によって異なります。申込後に提示される条件も含めて確認しましょう。
なお、おまとめローンとは別に、カード会社が自社の規約や利用状況などに基づいて利用可否を判断する場合があります。そのため、おまとめローンへ申し込んだあとも必ず従来どおり利用できるとは限りません。
クレジットカードを解約しても、解約前に利用したショッピング代金の支払義務はなくなりません。
一括払いの未請求分やリボ・分割払いの残高は、解約後も従来の方法で請求が続く場合や、一括で請求される場合があります。解約後の取り扱いはカード会社や契約内容によって異なります。
解約を申し出る前に、残っている利用残高と今後の支払方法をカード会社へ確認しておきましょう。
クレジットカードの契約とショッピング枠が残っており、契約上の制限がなければ利用できる場合があります。
ただし、ショッピング枠を利用すれば、おまとめローンとは別に新たな支払いが発生します。とくにリボ払いや分割払いを増やすと、一本化したあとの返済負担が再び増える可能性があります。
カードが利用できるかどうかだけでなく、おまとめローンの返済と合わせても無理なく支払える金額かを確認して利用しましょう。
おまとめローンを利用しただけで、保有するすべてのクレジットカードが使えなくなる、というわけではありません。キャッシング枠のみ解約・利用停止となる場合もあれば、クレジットカード自体の解約が必要になる場合もあり、おまとめローンの条件によって扱いが異なります。
申込前には「何をおまとめするのか」「完済後に何を解約・利用停止する必要があるのか」を分けて確認することが大切です。また、金利や毎月の返済額だけでなく、返済期間や総返済額、おまとめ後の返済余力も確認します。
クレジットカードへの影響と返済条件の両方を比較し、「おまとめローンの契約が自分に合っているか」を判断しましょう。
※本記事は、2026年9月28日時点の情報をもとに執筆しています。

2021年1月よりWebライターとして独立。大手生命保険会社の勤務経験や子育て経験などを生かしながら、おもにSEO記事の執筆活動を行う。金融ジャンルの記事執筆に携わるなかで出会ったFPに魅力を感じ、AFPまで取得。現在は独立系FPとして執筆業務をはじめ幅広く活動中。得意ジャンルは金融、保険、住宅、子育て。オンライン学習コミュニティにて、Webライティング講座のメンターも経験。プライベートでは4児の母。

金融商品を販売しない中立的なFPの無限の可能性に魅力を感じ、22歳までにCFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。
また、FPの活躍の幅を広げるためには「個人がお客様」という考えを変える必要があると感じ、法人との事業提携や財務コンサルティング等でFPが活躍できると信じ、中小企業診断士の勉強を経て21歳の時に一次試験合格を果たす。
FPの可能性を金融業界で留めないために、「一人でも多くの人の人生をより豊かに」というビジョンを掲げ、FPという職業の既成概念を変えるために思いを伝え続ける。
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