第 45 回
支出を制して家計をコントロールしよう!FPが教える具体的な家計見直し方法
値上げラッシュの今、皆さんの家計はどのような状況でしょうか。
どうしたら今よりも改善できるか、日々頭を抱えて生活していませんか。
今回は、今すぐ取りかかれる実践方法をご案内します。
毎月の収入と支出の差額を分析する
毎月の収入と支出を把握していますか。そう言われても、なかなか把握できている人は少ないかもしれません。
もしすぐに金額が出てこないのであれば、まずは毎月の手取り収入金額を給与明細等で確認してみましょう。
次に毎月の支出を項目ごとに、おおよその費用で構いませんので書き出します。
今どのくらい支出しているかわからない場合は、1か月間だけ頑張って集計してみて項目ごとの金額を確認しましょう。
さて、「毎月の手取り収入-毎月の支出」の結果はプラスになっていますか?
マイナスの場合
レシートやメモなどを見返して、無駄な支出はないか確認しましょう。
食費が多い場合、例えばコンビニに週何回も立寄ってお菓子や嗜好品、飲料水等を購入していませんか。仕事帰りにコンビニに立ち寄るのがあたり前になっている方もいるかもしれませんが、まずはコンビニに行く回数を減らしてみましょう。
よく食品が期限切れになってしまったり腐らせてしまう場合、まとめ買いはやめて、2~3日分までの購入方法に切り替えてみましょう。
日用品もまとめ買いをやめて、必要な時に購入すると無駄使いが自然となくなります。在庫がない方が使用量が減る傾向にあるのです。
衣服・装飾品などはシーズンの初めに手持ちの洋服などを見直して、購入計画を立てましょう。また、臨時収入などが入ったら購入しよう、と思考を切り替えてみると楽になります。1年間袖を通さなかった衣服は今後も着ない可能性が高いので、思い切って処分するのもよいでしょう。
ほかにも、保険料や水道光熱費、車関係費、教育費等々の固定費項目の見直しも効果があります。
自分がすぐに取りかかれそうな項目から始めるのがよいでしょう。
プラスの場合
プラスになった場合は、もう少しプラスの額を大きくできないか考えて支出を見直してみましょう。
あらかじめ自分でプラスにしたい金額(○○○円)を設定してしまいます。○○○円を捻出するにはどの項目の何を抑えて削減すればいいのかを考え、行動するようにします。
ここまでできると、かなり支出をコントロールできているといえるでしょう。
収入よりも支出をコントロールする方が簡単
支出を変えずに手取りの収入を増やすことで毎月のプラスを増額できれば、それに越したことはありません。
しかし誰もがすぐに手取り収入を増額できるわけではありません。また、収入の高低と貯蓄残高は比例しない、という統計結果も出ています。
それよりも支出を自らコントロールする方が、すぐに実行できます。まずは、自分の家計の状況を把握することが大切です。今は家計簿アプリなどもたくさんありますし、比較的簡単に収入と支出がわかるようになります。利用してみてはいかがでしょうか。
皆さんも日頃の習慣を変えて、自らお金を自由にコントロールできる術を手に入れましょう。
執筆日2023年4月7日
監修日2023年4月11日
長く教材制作会社にて、校正や原稿作成など、お金とはほとんど縁のない世界で仕事をしていたが、数年後にやってくる夫の定年退職を機に、一念発起。
二人の子供たちに背中を押され、FP資格取得に向けて勉強を開始し、無事合格を果たすことができた。
FPとしてのステップアップを目指そうと考えていたところに、FPSの求人と出会い、即応募。そして、現在に至る。
大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。