第 103 回
ローンの返済方式「元金均等返済」と「元利均等返済」とは?
ローンは毎月1回、決まった日に返済するのが一般的です。
毎月の支払額は元金+利息の合計金額ですが、返済方式によって毎月の返済額や総返済金額が異なります。
このコラムでは、2種類ある返済方法の違いを解説します。
カードローンの返済方法
カードローンの返済方法は、基本的にはリボルビング払い(リボ払い)で、希望によって一括返済なども可能です。リボ払いとは借入金額に関わらずあらかじめ設定した一定の金額を月々支払う方式で、支払残高がなくなるまで支払いが続きます。
借入を重ねても毎月の負担が一定なのがメリットです。一方、デメリットとして借入金額が大きくなると返済期間が延び、利息の負担が大きくなり、総返済額は大きくなるケースがあります。
カードによって手数料も含めて一定額の「元利均等返済」と、元金が一定額の「元金均等返済」の2つの方式があります。
「元利均等返済」とは
「元利均等返済」とは
毎月支払う「返済額」が一定となる返済方式です。支払額は常に一定のため、返済計画が立てやすい特徴があります。
返済初期は返済額に占める利息の割合は大きく、返済が進むと元金の割合が大きくなっていきます。
返済当初は返済額の中で利息の比率が高いため、元金の減りが遅くなります。同じ借入期間の場合は、「元金均等返済」よりも総返済額が多くなるのが注意点です。
「元金均等返済」とは
毎月支払う「元金の額」が一定となる返済方法です。
残高に応じて利息が減るので、返済が進むと支払額(元金+利息)が少なくなっていきます。返済総額で比較すると、同じ借入期間の場合は、「元利均等返済」よりも少なくなります。
なお、返済開始当初の利息が最も高額なため、返済額も高くなります。
カードローンを適切に利用するために
カードローンは多くの場合、「元利均等返済」が採用されています。
もし、ボーナス等で余裕があるのであれば、繰り上げ返済なども検討してはいかがでしょう。繰り上げ返済分は元金を減らせるので、支払期間が短くなります。
毎月の返済方式を確認するとともに、現在の家計状況にあった返済方法を検討することが大切です。
執筆日2023年4月21日
監修日2023年5月8日
大学院修了後、IT企業や通信事業者でセールスエンジニア兼企画職として働く。
出産を機に退職し、お金を稼ぐ側から家計を守る側に立場が変わり、お金の守り方を知らなかったことを痛感。自分に合ったお金との向かい合い方を見つけるため、FP資格を取得する。
資格取得後は、FPの勉強を通じて得られた知識をもとに、よりよい家計管理を求め試行錯誤の日々を過ごす。
現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。