第 16 回
専業主婦(主夫)でもカードローンに申込みできる?
専業主婦(主夫)の方が急にお金が必要になり、借入を考えることもあるかもしれません。しかしお金の借入は、安定した収入のある方を前提としていることが一般的です。
この記事では、全く収入のない専業主婦(主夫)の方でもカードローンに申込みできるか確認してみましょう。
収入がなくてもカードローンは申込みできる?
基本的にカードローンは「継続的に安定した収入のある方」を対象としています。ですから、本人に収入がない場合はお金を借りられないのが一般的です。
しかし、一部の銀行カードローンでは配偶者に安定した収入があれば専業主婦(主夫)の方も個人で申し込み可能です。なお、消費者金融のカードローンでは、配偶者と合同でお金を借りるという契約にすればお金を借りられるケースがあります。
ただし、お金を借りるには金融機関で審査がありますので、申込ができても審査が通らない場合もあります。
専業主婦(主夫)のカードローン利用条件専業主婦(主夫)のカードローン利用条件は消費者金融と銀行で違いがあります。それぞれの特徴を解説します。
消費者金融のカードローン
消費者金融のカードローンは専業主婦(主夫)個人で申し込むことはできません。これは、消費者金融業者が守るべき貸金業法で個人が借りられるお金の総額は年収の1/3と決められているからです。
そのため、収入のない専業主婦(主夫)は申し込むことができないのです。
ただし、貸金業法では配偶者の同意を得られれば、配偶者の年収と合算してその1/3まで借入できることも例外的に認めています。なお、借入額も合算されますので、夫婦どちらかが高額な借り入れをすると、もう1人は制限がかかってしまう場合があります。
銀行カードローン
銀行カードローンは貸金業法の適用外ですので、年収の1/3以下という規制の対象外です。
収入のない専業主婦(主夫)も配偶者に安定した収入があれば借入申込ができる銀行があります。借入できるかどうかのルールは銀行によって異なりますので、借入を検討されている方は銀行のホームページなどでご確認ください。
申込み前に、配偶者に相談を
専業主婦(主夫)の方がお金を借りようとするとき、配偶者には知られたくないと思われるかもしれません。
しかし、家計は夫婦が共同で管理していくものです。
まずは人生のパートナーである配偶者に相談し、夫婦でお金の問題を共有することも大事ではないでしょうか。
執筆日2023年3月30日
監修日2023年4月20日
大学院修了後、IT企業や通信事業者でセールスエンジニア兼企画職として働く。
出産を機に退職し、お金を稼ぐ側から家計を守る側に立場が変わり、お金の守り方を知らなかったことを痛感。自分に合ったお金との向かい合い方を見つけるため、FP資格を取得する。
資格取得後は、FPの勉強を通じて得られた知識をもとに、よりよい家計管理を求め試行錯誤の日々を過ごす。
現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。
FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。