第 2 回

クレジットカードの「リボ払い」、仕組みと注意点

黒川 一美

クレジットカードの「リボ払い」、仕組みと注意点

クレジットカードの支払い方法の1つであるリボ払い。リボ払いは月々の返済が一定になるため、毎月の返済額を抑えたい方や家計管理を楽にしたい方に好まれることがあるようです。

しかし、リボ払いはメリットだけではありません。注意点も把握し、仕組みを正しく理解して活用しましょう。

リボ払いとは?

リボ払いとは、クレジットカードの利用金額や利用件数に関わらず、あらかじめ設定した一定の金額を月々支払う方式です。返済は、利用金額の全額を支払い終わるまで続きます。そのため、返済し終わる前に繰り返し利用していくと、支払残高がどんどん増えていくことになります。

代表的なリボ払いの方式は以下の2つです。

定額方式

定額方式は支払残高の大きさに関係なく毎月一定額を支払う方式です。月々の返済額はカード会社によって、「支払残高の一定額+手数料」の場合と、「支払残高の一部と手数料の合計が一定額」の場合があります。

残高スライド方式

支払残高の大きさに応じて、毎月の返済額が段階的に変わる方式です。

例えば、「支払残高10万円未満は月々1万円返済」「支払残高10万円以上20万円未満は月々2万円返済」のように返済額が変わります。カード会社によって「一定額+手数料」の場合と、「返済額と手数料の合計が一定額」の場合があります。

手数料の計算方法と注意点

リボ払いの手数料の特徴は支払残高に応じてかかる事です。支払う手数料は次の式で計算できます。

支払手数料=支払残高×金利×前回返済日からの日数÷365日

ここでは、10万円の買い物をリボ払いで月々1万円返済する場合の手数料を計算してみましょう。

【例】10万円の買い物をして、月々1万円を返済。金利は15%、1ヵ月30日とします。

・1か月目
10万円×15%×30日÷365日=1,232円(端数切捨て)
・2ヵ月目
9万円×15%×30日÷365日=1,109円(端数切捨て)

支払残高が減っていけば手数料も減っていきます。

しかし、支払残高が高額になると手数料も高額になってしまいます。「返済額と手数料が一定額」の契約の場合、支払残高が増えすぎると、月々の返済額のほとんどが手数料になってしまうことがあります。そうなると「なかなか支払残高が減らない!」といった状況に陥る可能性があります。

一方、カード会社によっては支払残高の一部や全部をまとめて返済することもできます。まとめて返済すると、手数料を減らしたり、支払期間を短くできます。

リボ払いを上手に利用するために

月々の返済額を一定にできる点がリボ払いのメリットですが、安心して利用するためには残高をきちんと管理する必要があります。多くのクレジット会社では会員専用のWEBページが設けられており、登録すれば簡単にネットで利用明細が確認できるようになります。

リボ払いを利用するときは、注意点も十分把握して活用するようにしましょう。

執筆日2023年3月24日
監修日2023年4月11日

執筆者 黒川 一美 (くろかわ・かずみ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学院修了後、IT企業や通信事業者でセールスエンジニア兼企画職として働く。
出産を機に退職し、お金を稼ぐ側から家計を守る側に立場が変わり、お金の守り方を知らなかったことを痛感。自分に合ったお金との向かい合い方を見つけるため、FP資格を取得する。
資格取得後は、FPの勉強を通じて得られた知識をもとに、よりよい家計管理を求め試行錯誤の日々を過ごす。
現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。

監修者 阿部倉 弘子 (あべくら・ひろこ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。

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