お金の問題に対して巷には「キャッシングの審査に通過する方法」や「オススメのカードローン」などの情報に溢れています。
しかし、その前に「不要な借金をしない」ためには、どのような心構えを持てばよいのでしょうか？

ダイエットに例えると

ダイエットのために一時的にファスティングをすることはあっても、1ヶ月以上の断食を行うと相当に苦しいはずです。多くの人がカロリー計算に基づいた食事制限を選択するでしょう。

「収入が多いから」といって出費を管理できないのは、「自分は健康だから」と食事に無頓着な状態に例えられるでしょう。カードローンやキャッシングは、食事制限のように返済計画にしたがって出費を制限する必要があります。

「全ての借金は悪」と断じるのではなく、無理のない返済計画に基づいた借金は許容されるべきでしょう。

メリットとデメリットを考える

借金にネガティブなイメージを持つ人は多いかもしれません。しかし、住宅ローンや自動車ローンに対して悪いイメージを持つ人は少ないでしょう。なぜなら、生活に必要であったり、資産になるというメリットがあるからです。

一方、浪費やギャンブル、借金返済のための借金は悪いイメージしかないでしょう。これらは支出を減らす「節約」と逆の行動となり、資産を減少させるというデメリットがあるからです。

メンタルの働き

心理学で「現状維持バイアス」という言葉があります。これは人間が今の状況を維持しようとする傾向があり、未知なものや未体験のものを敬遠する心理作用のことです。

住宅ローンや子育てで一時的に出費が増加している家計状況でも、安定した家計を維持するために節約する心構えでいれば問題ないでしょう。

しかし、何らかの要因で収入が減った場合に、今までの生活レベルを維持する方向に気持ちが作用する時は注意が必要です。身の丈に合わない生活を維持するためにキャッシングが常態化したり、融資枠を自分の財布のように錯覚するようになる可能性があります。

コスト意識を持つ

大都市で公共交通機関が発達している地域に住んでいるのであれば、ローンで自動車を購入するメリットは少ないという考え方もあります。その場合は必要に応じてレンタカーやカーシェアリングを利用すれば、コストを抑えることができます。

目的に焦点を当てることで、コストを絞り込むこともできます。例えば、脱毛処理にはエステ脱毛とクリニックの医療脱毛がありますが、目的とする部分や回数で必要なコストは変わってくるでしょう。
期待するリターンに対して、許容できるコストを把握する必要があります。

「借金」という言葉は悪ではない

不要な借金をしないためには、無理のない返済計画と借金によるリターンのバランスを判断するべきでしょう。そのためには質の高い出費を選択するようにして、普段から金融リテラシーを磨いておきましょう。

借金そのものが悪というわけではありません。大切なのは、「お金の使い方次第で人生の豊かさは変化していく」ということです。

執筆日2023年5月1日
監修日2023年5月10日