一般的に金利が低いローンは審査が厳しく、それほど審査が厳しくないローンは金利が高いという傾向があります。
とはいえ、可能な限り「金利が低くても審査が厳しくない」商品を探したいもの。

そこで、地方銀行（以下「地銀」）のフリーローンという選択肢があります。
メガバンクと地銀では、フリーローンの審査に差があるのでしょうか？

地銀の数と性格

金融庁の金融機関情報によると、第一地方銀行は65行、第二地方銀行は37行が登録されています。この2つを合わせると、地銀は全国に102行あります。
一方、メガバンク・信託銀行・その他銀行（ネット銀行など）の合計が34行（りそな銀行含む）、信用金庫と信用組合の合計が約400行です。（2023年5月12日時点）

地銀の多くは本店所在府県で最大規模の金融機関であり、地域経済に大きな影響力を持っていることが多いです。位置付けとしてはメガバンクより身近ですが、信用金庫や信用組合よりハードルが高いというイメージです。

地銀の経営状況

地方銀行協会によると、2022年度の地方銀行の損益や貸出金、預金は前年度よりもプラスになっています。
コロナ関連の融資の需要拡大や近年の経済活動の回復により、2022年度の損益等はプラスになったことが考えられます。

では、経営基盤が安定しているとされるメガバンクと業績が上昇傾向である地銀、どちらの方がフリーローンの審査が甘いのでしょうか？

出典:全国地方銀行協会「2022年度地方銀行の決済」

審査しているのは保証会社

地銀、メガバンクの多くは保証会社にフリーローンの審査をしてもらっています。
保証会社は消費者金融や信販会社が務めているのが一般的ですが、中には保証業務を専門に行なっている会社もあります。メガバンクも地銀も、最終的に保証会社の審査に通る必要があるのです。

有利な銀行は

ただし、審査に落ちる可能性を低くする方法はあります。
フリーローンの申し込みで銀行の審査に落ちてしまった場合、他の銀行に申し込みを検討する場合は、保証会社が違う銀行を選択するのが賢明です。収入や収支のバランスが変わらない場合、同じ保証会社ではまた審査に落ちる可能性が高いからです。

また、銀行のフリーローンでは、給与振込口座の利用があれば、審査に通る可能性が高い場合があります。口座を保有していれば勤務先や資産状況を把握しやすいため、支払い能力の高い顧客かどうか判断できるためです。

ただし、収入に対して家賃やクレジットの支出が多い場合はマイナス材料になるので、自身の口座状況から判断することが必要です。

保証会社も調べた上で検討をしてみましょう

メガバンクも地銀も審査に通る確率は、保証会社の占める割合が大きいと思われます。銀行の保証会社をどこが務めているか把握することで、より審査に通りやすい借入先を検討しましょう。

執筆日2023年5月12日
監修日2023年5月14日